「仕事のアンラーニング」を読む

teacher teaching human anatomy Book Review
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よく行く図書館では企画展が充実しています。いつもふらふらっと眺めてしまうのですが、8月にはビジネスについての企画がされていました。他にも読みたい。読むべき本はあるものの、ついつい気になった本に先に手が伸びてしまいます。そんな一冊が松尾睦先生の「仕事のアンラーニング」でした。

アンラーニングとは?

最近、リスキリングなどといって、社会人になってからの学び直しをすることが注目を集めているように感じます。これは、自分がそのほうに興味があるからなのかなとも感じていますが…。ただ情報機器の進化やAIの発達などで新しい働き方、情報活用のスキルが求められているのは一般的な傾向かと思っています。

そのような流れの中での考えの一つに「アンラーニング」もあるのかなと思っています。新しいことを覚えるリスキリングと似た概念ではあるものの、「何かをアンインストール(取捨)するという」意味合いを持つところが違いかととらえました。勝手な解釈として、ポケモンが4つまで覚えられる技みたいな感じかなと思ったところです。5つ目を覚えようとするときれいに1つ忘れないといけないですし…。途中からは昔覚えていた技を思い出せるようにもなりましたし…。

アンラーニングをしていくために

とても簡略化すると、社会人になってからも適切に学ぼうというコンセプトなのだと思います。じゃあそのアンラーニングをしていくためにはどのような要素が必要なのか、それが分かれば自分でも「学び続けること」ができるよねという話なのです。

そのためには、「学習思考(学ぶことそのものを楽しむこと)」と「深い内省(小さな振り返りをまとめた大きな振り返り)」が肝要だそうです。こういうことを聞くと孔子の言葉を思い出します。

「これを知る者はこれを好む者に如(し)かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如(し)かず。」

楽しみながら学ぶ人はアンラーニング(学びほぐし)もしやすいよということです。

さらに、松下幸之助の「経営の技法」にある「発意・実行・反省」が深い内省につながるのかなと思いました。孔子も松下幸之助も先人の知見を大切にしたいと思いました。

現代的に考えると、仕事を楽しみながらやって、考えたアイデアを試してみて、適宜振り返る、それをまとめた内容をふりかえっていくと、次に必要なスキルが分かりアンラーニングにつながるんですかね。

立場が変わると必要なスキルや集まる情報も変わる?

個人的に興味深かったのが上の見出しの内容です。アンラーニングに注目が集まる場面の一部には昇進や役職の変更があります。

学校を例にすると、学級担任と学年主任、管理職によって見えている視座や重要と考える部分が異なる(ときもある)のかもしれません。その際の物事の捉え方(マインドセット)なども都度更新していく必要があるようです。

確かに、○組の子どもが吐いたといっても、校長が嘔吐処理に毎回出向くわけにもいかないでしょうし、その時その立場にあった働き方・ふるまいがあるように思いました。

個人的には、自分が自分がという気概が強いと感じていますが、役職によっては泰然とふるまう場面があってもいいのかもしれません。

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