田中博之先生の「タブレット活用授業」を読んでみました。タブレットを活用する際に視点ともなる、理論的な部分も書いてあって参考になりました。
タブレットの強み
田中先生によるとタブレットの強みは下の5つの機能にあるそうです。
- 可視化機能
- 個別化機能
- 共有化機能
- 深化機能
- 活性化機能
それぞれの機能を単独で使ったり、組み合わせて使ったりすることが授業の中では考えられます。
一人一台端末が導入されて二年目になります。徐々に使うことを目的とするのではなく、よりよい学びのための使い方が求められるようになってきました。そのさいのよりどころとなる機能だと思います。
可視化では、自分のスピーチや演技などを可視化し、それをメタ的に捉えることで向上させようとすることができます。
それぞれに端末があることで個別にデータを利用でき、クラウドを活用すれば友達のものも見ることが可能になります。こうして共有化や深化も可能になります。
タブレットの強みを活かす学習ステップ
タブレットの強みを活かす10この学習ステップも、授業や学習のどの場面で使用するかを考えるときの参考になります。
- 問題意識、興味関心、学習意欲の喚起
- 課題づくり、問いづくり、仮説づくり、目標設定
- 学習の見通しと計画づくり、自力解決
- 学習コンテンツを用いた基礎学習
- 情報や資料の収集と編集、加工
- 考えや作品の共有を通した比較思考
- 作品の製作と発表、パフォーマンスの実演
- クイズづくり、問題づくりを通した教え合い
- ポートフォリオの蓄積、学習評価、学習改善
- 宿題や家庭学習による事前事後学習の充実
自分が授業の中でどのような目的で使用するのかを考えるときに指標になりそうです。
本の中にはそれぞれのステップで10個づつの具体的なアイデアが掲載されたり、25個もの事例が紹介されていたりしました。非常に参考になると思います。