今週のレッスンの振り返りです。何かが掴めそうで掴めない日々が続いています。あるきっかけで急に出来るようになるようなものではなく、日々少しずつ進歩していくものなのかなとも思っています。
基礎練習
身体全体で演奏するという話を前回も聞きました。肩甲骨の話の続きです。自分は演奏時に左に体重がよってしまいバランスが崩れる癖があります。これは、左手の運指に意識が向いてしまっているためなのかと感じています。右と左両方の肩甲骨、さらにはその中心の方へ意識を向けることで姿勢を改善できるきっかけになるかもしれないと教えてもらいました。以前、速読の本を読んだときにも、頭の上の方にみかんを置く思考法を聞いたことがありますが、それに通ずるものもあるのかもしれません。何かに過度に集中しすぎるのではなく、広く全体に意識を向けながら部分を気にかけるようにしたいです。
また、スラーの際に指のある部分を支点にして、自然な力で大きく動かすだけでなく、その動きを覚えながらも小さな動きで安定した音をだす技術も重要だということを感じました。自身の身体と対話しながら、大きな体の動きを感じながら、実際には最小の動きで演奏するようにしたいです。
ソル
「困難は分割せよ」というデカルトの言葉にもあるように、難しい部分、まとめてできない部分を分けて練習しました。メロディーやスラー、グリスタントができていないならばその部分だけを意識して練習することで、新たな気づきが生まれることがあります。
今日は2つの気づきがありました。
1つは、2フレットあたりは「おもったよりも遠い」ということです。グリスタントで演奏するには、肘から平行移動をすることになります。その際に2フレットあたりは「思ったよりも遠い」です。これは感覚的な問題になりますが、自分が思っていた以上に不安を感じる距離感になります。普段の音階とは違った腕の形になるようです。
もう1つは、ベースや副旋律も少しずつ変化しているということです。今回はSor Op.60-22を練習しましたが、なかなか曲として覚えられませんでした。ただ、メロディーだけ、ベースだけ、副旋律だけといった演奏を試すと一つ一つの内容が頭のなかで整理されていったように感じられました。
困難を分割した結果、上のようなことに気づきました。分けて練習するというよく言われることを実践したに過ぎませんが、そのとおりだと感じました。
音楽をより楽しむために…
ロンドアラサンバを演奏する山陰ギターコンクールが近いです。ロンドアラサンバ、これはボサノバの曲です。ボサノバの曲、サンバの曲、自分はどれだけ知っていて、それらに親しんでいるのでしょうか。結局のところ、音楽に親しんでいないと演奏の深みは出にくいです。テクニックや演奏方法の表面的なところにばかり着目するのではなく、広く音楽を楽しめると良いなと感じました。
全体に意識を向けながら部分を丁寧に、困難を分割する、広く深く音楽に親しむ、よく聞く言葉に集約される内容が重要だということを改めて感じました。