今年一年は、図書館でぶらぶらすることが多くなりました。教材研究やブログのネタ探し、知識のアンテナを広げるといった意味でちょうどよいです。先日は天気も良かったので自転車で図書館まで行き、午後の時間をゆっくり図書館で過ごしました。
偶然、「使い捨てられる教師たち」の知られざる実態・非正規教員の研究という本を目にしました。どのような学校にも名称は異なりますが、正規採用ではない教員がいて、人によっては正規採用の教員よりも働いているくらいの人もいます。そんな事実を丁寧に分析している本でした。
構成
学校の教員の中には、採用試験を合格していわゆる「教諭」の職に就いている人と、地域によって名称は異なるが臨時採用という枠で「講師」や「臨採」と呼ばれる人がいることは学校現場で勤務している人間にとっては当然の前提のように感じられます。ただ、一般的にどれくらい認知されているかは分からないようです。
この本の構成として、6人の臨時採用の先生のリアルな状況の紹介があった後、データを基に現状を分析し、原因を考察、改善策を提示するという手順で丁寧に状況が描写されています。なるほどなあ…。とよんで改めて知る部分もあり、学校の内部の人間も知ろうとしなければ知らない部分だと感じました。
事例
上の記事では、ある臨採の先生の事例が紹介されています。産後休暇の代理で入った先生が、修了式目前で担任の任を解かれる出来事が紹介されていました。担任を持っていると、4月から1年間、特に3月は最後の締めくくりのために様々なことを考えながら日々勤務をしていたことと思います。そういった人の「思い」に寄り添うことができないことのある制度なのだなあと感じました。自分はまだ、このように月の途中で学校を去らないといけない事例はあまり聞いたことがありません。ただ、制度通りにいくと期限が切れると職があるかわからないという点でかなり不安定だと感じました。
まだ第3章以降の原因の考察や改善策を読んでいません。この週末にでも読んでみようと思います。