学校内でGoogle認定教育者って何?取ったら何かいいことがあるの?と聞かれる機会が多くなりました。その時に、「特に何か変わりませんが、取れたらちょっと嬉しいです!」というような話をしていましたが、せっかく興味を持ってもらったのにそれでは残念な回答だと感じるようになりました。
認定教育者とは何か、取ったら何ができるのか、を小学校の先生という立場から考えてみました。
Google認定教育者とは?
Googleが教師個人に向けて発行する認定資格です。授業や校務においてGoogle for Educationを活用するスキルがあることを、世界に向けて証明することができます。
https://master-education.jp/qualification/
Googleが個人に向けて発行する認定資格で、有効期限は3年間です。取得することで、Google for Educationの機能を広く知っていることの証明になります。
取得に向けての勉強や、試験そのものを通して、Google for Educationの機能を広く浅く知ることができます。
どんな資格に分かれているの?
資格は、レベル1・レベル2・認定トレーナー・認定コーチなどに分かれています。また、その先にも認定コーチや認定イノベーターなどの資格があるようです。
資格 | 内容 | 受験費用 |
認定教育者レベル1 | 認定教育者レベル 1 を取得すると、授業で Google のツールを使いこなすスキルがあることを証明できます。認定者は、履歴書、ポートフォリオ、ウェブサイトなどにバッジを掲示して、スキルをアピールすることができます。 | $10 |
認定教育者レベル2 | 認定教育者レベル 2 を取得すると、専門知識とテクノロジー導入の高度なスキルを有していることを証明できます。認定者は、履歴書、ポートフォリオ、ウェブサイトなどにバッジを掲示して、スキルをアピールすることができます。 | $25 |
認定教育者トレーナー | 認定トレーナーは、Google for Education サービスの活用方法を教師に教え、授業の効率化、生徒の学習成果の向上、リーダーシップ スキルの養成を支援します。 | $15 |
取るためにはどんな勉強をすればいいの?
実際に取得してみての感想ですが、レベル1に関しては、日頃から授業等で使用している教員は特別な勉強をしなくても十分合格できる可能性があると考えています。
それでも、試験に合格することが目的とせず、試験勉強を通してGoogle for Educationの機能全般を広く学ぶという意味では、トレーニングコースを受講するのがおすすめです。こちらは無料で受講できるため、トレーニングだけ気軽に受けてみることも可能です。
トレーニングコースには、基礎コースと上級コースがあり、基礎コースが認定教育者レベル1、上級コースが認定教育者レベル2に対応しています。
試験はどのようなものなの?
ここからは認定教育者レベル1とレベル2の試験について書いていきます。認定教育者の試験は、180分間の長丁場の試験です。オンライン環境があればどこでも受験ができるので、自宅等で受験することになります。
試験は2つのセッションに分かれていて、
1つ目は、Google for Educationの全般的な機能や考え方についてのクイズ形式
2つ目は、実際にGoogle for Educationの機能を使いながらタスクをこなしていく形式
の試験になります。
1つ目の試験はどれが正解か悩ましい問題も多く出題されますが、2つ目の試験は実際にGoogle for Educationを使いながら回答していくことができるので、試験を受けながらGoogle for Educationの知らなかった機能や、学校で使えそうな可能性を見つけることができる試験になります。
また、試験そのものの性質上、分からなかったらGoogleで検索することもできます。(Youtubeのリンクを貼るなど検索しないと回答できない問題も出題されます。)もちろん、誰かに教えてもらうなどの不正行為はいけませんが、実際に使ううえで下調べをする感覚での検索は可能です。
取ったらどんないいことがあるの?
学校の先生に取って、取得するとどのようないいことがあるの?という観点ですが、次の3つがあると考えています。
①資格取得を通して、Google for Educationの機能を広く浅く知れる。
②機能を知ることで、授業や校務での活用方法が思い浮かぶ。
③ちょっと嬉しい。
①資格取得を通して、Google for Educationの機能を広く浅く知れる。
学校にChromebookが導入されても、それでどのようなことができるのかを広く浅く学ぶ場はこれまであまりなかったように感じます。例えば、ドキュメントはワードのようなものといっても、ドキュメントだからこそできることや強みも存在します。
GoogleのOCF(文字認識機能)や検索機能、共有機能は、うまく活用できると大幅な効率化にも繋がる可能性を秘めていると思います。そのような機能を広く学べる機会になると思います。
②機能を知ることで、授業や校務での活用方法が思い浮かぶ。
広く浅くGoogle for Educationの機能を知ることで、「このような場面だったら活用できそうだ」というアイデアが多く浮かぶようになります。日々端末を使用し、子どもと関わっていく中で、認定教育者の学習で学んだことと結びつき、新しい活用のアイデアが浮かぶこともあると思います。
まだそれほど多くの活用事例が出ていない今だからこそ、現場から活用のアイデアや実践を生み出していくチャンスだと思います。
③ちょっと嬉しい。
なにかの資格を取得することは単純に嬉しいです。できなかったことができるようになること、新しく何かを知ることを楽しめるといいなと個人としては考えています。Google認定教育者の資格取得のための勉強が新しいことを学ぶ楽しい取組になればと思っています。