図書館でタイトルを見かけただけでドキッとしてしまう本です。学校やクラスが落ち着いているときこそ、荒れるかもしれない、自分が手抜きをしていないかということが気がかりです。気づかずにクラスの状態が徐々に悪化していることもあるかもしれません。
児童生徒との関係づくりから始める
生徒指導を行う上でも、人間同士の人間関係が重要になります。あまり親しくない人や苦手な人からの指摘にはついつい素直に従えないということも人情ではないでしょうか。教員としてこどもと対するときに、まずは人間関係づくりが大切です。「この先生にだったら話せる。」と思ってもらえるように死体です。
そのためには、まず「おもしろい先生」になり、クラスや学年の児童生徒と「しがらみ」をつくっていきましょう。「おもしろい先生」になれれば、自然と子どもから情報が集まってきます。また、「しがらみ」(子どもの興味や趣味をきっかけとした個別の人間関係と解釈しました)、をつくることで子どもとの会話を普段からするようにしましょう。
明確な基準を持つ:日頃の管理と超えてはならない壁を設定する
学級や学校を運営する上で、「管理すべきものは管理する」ことが重要です。例えば、提出物・クラスの備品、こういったものの管理を確実に行いましょう。特に、遅刻については、明確な線引をして、徐々にゆるい方向に流れないようにします。学校で統一されている場合は、それを徹底します。(私の場合は、授業開始時には授業準備をしたうえで着席していることを現任校での規準にしています。)また、私語のように規準を明確にしづらいものも、子どもが納得できるまで伝えます。「なんで自分だけ…」という不平等感がでないようにします。
超えてはならない壁は、授業妨害と暴力行為です。これらに対しては、学校の昨日を維持できなくなる恐れがあるため、厳格に対応します。また、このような行動に繋がる前のサインとして、校内徘徊があります。校内徘徊が見られたら早めに対処することが、さらなる問題行動の抑止に繋がります。
児童生徒の問題行動の「わけ」を探る
徘徊、異装、染髪など、問題行動は「行動」として現れます。教員はその「わけ」に目を向けるようにしましょう。家庭環境であったり、本人の考え方であったり、理解しがたいものやどうしようもないこともあります。それでもその子どもを知ることで子どもや親、同僚との連携を深めていきます。
生徒指導には、外科的(外面を正す)と内科的(わけを探る)の2面があります。超えてはならない壁を超えたときには、外科的治療に頼らざるを得ないこともありますが、落ち着いているとき、初期段階では内科的な治療も十分に行いましょう。
学校単位で行動する
生徒指導は学年・学校単位で行います。教員様々な立場や考えもありますが、大きな「考え方」の枠組みは揃えておきます。問題行動に対する対応も様々で、子どもと人間関係や特性を重視して穏便に済ませる場合や、強硬に対処する場合があります。一概に「正しい」対処方法はありません。ただ、学校や学年で組織として動くときに、この「考え方」にずれがあると一貫性のない指導になります。
普段から、子どもの様子やクラスの実態を共有しましょう。若い教員が情報共有しやすくなるよう、報告すると得をするような仕組みを作ります。例えば、家庭訪問や面談に同席することがあげられます。