夏休みということで、教材研究をしてみました。2年生の文学的文章の「ニャーゴ」です。ネット上にある指導案や教科書準拠の指導書を基に、自分ならこうしようかなと考えてみました。
単元構成の比較
教科書準拠の指導書には2通り、その他ネット上の指導書を参考にすると、単元を貫く言語活動としては、音読劇・手紙を書く・絵本紹介がありました。どの言語活動にも他と関連させることができる長所があります。
全体の流れ | 指導書 | 指導書別案 | ネット上の指導案(香川大学教育学部附属坂出小学校) | |
第1次 | 初発の感想(共通)・単元の見通しをもつ | 音読劇をすると伝える | 手紙を書くと伝える | 自分のおすすめの本の面白さ紹介 |
第2次 | 内容読解 | 起こった出来事を確かめる。 時・場所・人物 人物の気持ちを想像する (ねことねずみ) →ノートを基に 想像したことを音読で表現する | 動作化しながら理解を進めていく。 | おもしろいと感じた場面から、言葉や文を選び、理由をつけて紹介する。 |
第3次 | 単元を貫く言語活動 | 音読劇 | ねずみとねこが手紙で交流する | 本紹介を書く。 |
他との関連 | 学習発表会で披露できる? →場面ごとに発表できる | お手紙の教材につなげられる? →ねずみやねこになりきって、お手紙をもらった感想を書く。 | 本紹介につなげられる? →全員が書くことが難しい? |
内容の大体を捉える:クラゲチャートを使用する
内容の大体を捉えるときに、子どもの思考の流れを整理するために、思考ツールを活用している授業実践もありました。令和元年に附属新潟小学校で実践されています。クラゲチャートを使用しており、第2時の場面ごとの理解で使用できるかと思います。
附属新潟小学校では、頭部分に自分の考えた「人物の気持ち」、足の部分にその理由を書いて使用していました。
自分がするなら…
目標:人物の行動や気持ちを理由を持って具体的に想像し、想像したことを動きや音読で表現することができる。
知識・技能 | 思考・判断・表現 | 主体 |
語のまとまりや言葉の響きなどに気をつけて音読している。 場面の移り変わりや、本教材で扱われている言葉や表現を理解している。 | 「読むこと」において、登場人物の行動や気持ちを、文中の記述を基に捉えている。(クラゲチャート) 「読むこと」において、登場人物の気持ちの変化や性格、情景について、場面の移り変わりと結びつけて具体的に想像している。 | ・これまでの学習を生かして物語の内容の大体を捉え、人物の行動や気持ちを理由を持って具体的に想像し、想像したことを動きや音読で表現している。 |
大まかな単元構想
学習活動 | 評価方法 | |
第1次 | 初発の感想・音読劇をすることを伝える。 →音読劇をするときに、それぞれの場面での人物の動きをを理由を持って演技することを目指すことを伝える。 | |
第2次 | 場面ごとに内容の大体を捉える。 中心題材として扱う人物の気持ちを1つ決め、クラゲチャートで理由を持って考える。 | 知技 音読、動作 思判表 クラゲチャート、音読 主 発言、クラゲチャート、音読 |
第3次 | 音読劇を行う。 個人で、工夫したい動きを一つ決め、クラゲチャートでその理由をまとめる。 | 知技 音読、動作 思判表 クラゲチャート、音読 主 発言、クラゲチャート、音読 |
参考資料
教科書準拠の指導書(リンクなし)
授業準備の基本になると思います。
香川大学教育学部附属坂出小学校 第 100 回教育研究発表会の紀要に掲載している指導案と,本実践に関わる提案資料
参考資料が多く示されており、勉強になります。
附属新潟小学校 国語科学習指導案
思考ツールのクラゲチャートを使用した授業実践です。
森田先生 第2学年 国語科学習指導案
ペープサート劇をしていました。
小松の教育「ニャーゴ」の指導法
音読指導について書いてあります。